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ハト豆ねっと


おしゃべりインタビュー



ハト豆記者のおしゃべりインタビュー!

今月のおしゃべりインタビューは
スズムシおばさんの
『石井益』さん
です。



スズムシを連れて来てくれてありがとう!
駅や学校・夜祭に素敵な音色を届け続けて



鳩ケ谷駅や南鳩ケ谷駅の改札口に置かれているスズムシ。
リーン、リーンと行きかう人たちに素敵な音色を聴かせてくれています。
このスズムシの送り主は川口市緑町に住む石井益さん(76歳)。
毎年、市内の小学校に届けたり、8月に開催される「夜祭」にもスズムシを無料プレゼント!
地域の子どもたちからは、スズムシのおばさんとして親しまれています。
そこでスズムシおばさんの石井さんにお話を伺ってみました。



ハト豆: 毎年、夜祭でスズムシのプレゼントをされているんですね?

石 井: そうなんですよ。
鳩ケ谷駅近くに住む友人に勧められて夜祭に行った時に、係の人に「スズムシいる?」って聞いたら喜んでくださって、それから持って行くようになったんです。
ペットボトルを利用した入れ物を作って、毎年、50個を用意して届けています。

ハト豆: ペットボトルを利用したスズムシケースは、なかなかのアイデアですね。

石 井: 学校にもスズムシを届けてるんですが、学校でペットボトルを使ってるのを見て、それから作るようになったんです。
蓋をつけたり、針金で持つところをつけたりして、自分でいろいろ工夫してみました。
ペットボトルは近くのスーパーに頼んでおいて、夜祭の1ヶ月位前になったら取りに行くんですよ。

ハト豆: ペットボトルには何匹入ってるんですか?

石 井: 鳴くのを5匹入れて、鳴かないのを3匹入れています。鳴くのがオス、鳴かないのがメスです。
鳴くのがいいかなと思って、オスばかり入れてみたらダメなんですね。メスがいないと鳴かないで死んじゃうんですよ。

ハト豆: 駅や小学校にも毎年、届けてるんですね?

石 井: はい、毎年、鳩ケ谷駅と南鳩ケ谷駅の改札付近に置いて貰ってます。
小学校は随分古いんですよ。
最初は南小だけだったんですけど、鳩ケ谷の6つの小学校に持って行くようになりました。
だだ校長先生が代わったり、いろんな事情で飼えなくなったりする所もあるので、お休みしている小学校もありますが、鳩小は「たくさん下さい」って希望が多いんです。
他にも、安行とか、東川口・柳崎などの小学校にも届けています。
とっても喜ばれるんですよ。(笑)
それから、ご近所のお年寄りにも差し上げています。


鳩ケ谷駅改札に置かれているスズムシ

ハト豆: スズムシは何匹飼っているんですか?

石 井: 一時数えたこともあるんですがノ、今は数えきれないですね。
5千匹から6千匹位はいるのかな。1つの飼育ケースに250匹位いるんです。
玄関の他にもいっぱいいて、飼育ケースじゃ間に合わなくて、衣装ケースにも入れてるんですよ。

ハト豆: 毎年、増やしてるんですか?

石 井: 増やすわけじゃないんですけど増えるんですよ。(笑)
それがね、最初の頃は育てるのが下手でね、5月の連休位になると暑くなるじゃないですか。
それで外に出すと1週間位で産まれるんですけど、急に冷えたりするとみんな死んじゃうんです。
それで二度位失敗しましたね。
それからは6月末位になって暑い日が続いたときに出すようにしたら、育ってくれるようになりました。

ハト豆: 自己流でやり始めたんですか?

石 井: ええ、最初に下さった方が、炭を入れるのを忘れないようにとか、お水を必ず切らさないようにとそれだけは教えてくれました。
それから、かつお節をあげるようにって言ってましたね。
後は自己流です。

ハト豆: いつからスズムシを飼うようになったんですか?

石 井: 私は、地下鉄が出来た頃に戸田からこちらに越して来たんですが、その時に主人の仕事関係の人からスズムシを頂いて、それから始まってるんです。
ですからもう17、8年になると思います。
最初は主人が自分が貰ってきたので可愛がってたんですが、そのうち仕事が忙しくなって、いつのまにか私の役目になったんです。

ハト豆: じゃあ、可愛いいですね。

石 井: そうなんですよ。
すごいんですよ、産まれたとき。
卵からかえる時は、すごい感動します。
真っ白なんですけど親と同じ形をしてるの。産まれてくるともう元気に歩いてるんです。
それでこんなに可愛いんだから、子どもたちにもあげたらいいんじゃないかなと思って、学校に電話をしたのがきっかけです。
そうしたら喜ばれて、毎年届けるようになったんです。

ハト豆: 素晴らしい音色ですね。
鳴きはじめるのはいつごろですか?

石 井: 今年は7月の半ばくらいからでしたね。最初はチョロチョロ鳴きはじめて、すぐに上手に鳴けるようになるんです。
1匹鳴くとみんな鳴き出して、10月末位までは鳴いてるんですよ。
スズムシは産まれてから鳴き始めるまで1ヶ月位かかりますから、7月から鳴き始めたのは1ヶ月位でダメになっちゃうんですが、次から次に順繰りに鳴いてるんです。
親は卵を産んだら死んじゃうんです。
交尾した後、メスは10日位生きてるんですけど、その間にメスがオスを食べちゃったりするんですよ。

ハト豆: オスはメスに食べられちゃうんですか?

石 井: そうなんですよ。(笑)



ハト豆: スズムシの飼い方は?

石 井: 外に出したらダメなんです。
日にあてると死んじゃいますから、家の中でいいんです。
水は、普段はペットボトルの蓋に針で穴を空けて、水を切らさないようにしておくと土がしっとりしていいんですよ。
エサは何でもいいんですが、猫のペットフードがいいんです。
桜小にお届けしたときに先生がインターネットで調べて下さって、「これが栄養価が高くてスズムシにいいですよ」って教えて下さったんです。
それからエサは、猫のペットフードにしています。それとナスを切ってあげています。
きゅうりは水分が多いのですぐ腐るんですよ。
ナスだけだと可哀想なのでしめじやえのきなんかもやってます。
たまには、林檎とか梨とかもあげます。
甘いのが大好きなんですよ。
梨なんかあげると喜んじゃってすごいんですよ。
ナスにくっ付いてたのもすぐこっちにやってくるんですよ。
スズムシを通じてお友達もできて、安行にいる方は「スズムシにあげて」って、お野菜を下さったりするんですよ。

ハト豆: エサ代だけでもたいへんでは?

石 井: そうですね。
エサは1週間に1回交換するんですが、1週間に1袋に5つ位入ったナスがあるでしょ。あれを5つ位買います。

ハト豆: よく鳴いてますね。

石 井: でも、これで静かになった方なんですよ。
お盆の頃はすごい賑やかでした。
お隣さんから苦情がくるんじゃないかなと思うくらい賑やかだったんです。
1匹が鳴き出すともう競争して鳴くのですごいんです。

ハト豆: スズムシは飛ぶんですか?

石 井: ピョンと飛びますね。
時々いつのまにか逃げ出して外に出て、その辺を歩いてることもよくあります。
「あら、スズちゃんダメよ」って、中に入れてやるんですよ(笑)。

ハト豆: スズちゃんって呼んでるんですか?

石 井: そうなの。
うちは猫がいるんですが、最初はいたずらしたりしたんですが、「ダメよ」って教えたら大丈夫になりました。
猫の前をスズムシが歩いてもじっと見てるだけです。

ハト豆: みんな楽しみにしているので、やめられませんね。

石 井: そうですね。
『はとがやフェスタ』ってお祭りがあったでしょ。あの時にスズムシを持って行ったら木下市長さんがとっても喜んで下さって感謝状を下さったんですよ。
だからやめたいと思ってもやめられないですね。(笑)
そうそう、小学校の子どもさんたちが「スズムシを連れて来てくれてありがとう」って、お礼の作文を書いて送って下さったり、文集を作って下さった学校もあるんですよ。
一番感動したことは、道を歩いてたら、子どもが歩く時間帯じゃないのにブラブラしてる子がいたんで、「あら僕、スズムシいる?」って聞いたら「欲しい」というんですよ。
それで学校や担任の先生の名前を聞いて学校に届けてあげたら、その子どもさんは登校拒否だったらしいんです。
スズムシを届けたら嬉しくなっちゃって、毎日学校に行くようになったんですって!



ハト豆: いいお話ですね。
スズムシの音色は心を癒してくれますものね。

石 井: 私もいいことしたかなと思ってね。
夏休み前に子どもたちにスズムシを分けて、新学期が始まったらスズムシを持って来させて、『秋にスズムシの声を聴く会』を開いてる学校もある
んですよ。

ハト豆: 素敵な学校ですね。
今日はいいお話を聞かせていただいてありがとうございました。




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